モルダウの流れにのって♪
2013年 02月 16日
今日は、プラハ中心部を南北に流れるチェコを代表する川モルダウ川について。
正式にはチェコ語でVltava(ブルタヴァ)川。
ドイツ語で、 Moldeau(モルダウ)川。
日本ではドイツ語での呼び名が定着しているようですね。
チェコを代表する音楽家スメタナの「我が祖国」の「モルダウ」は、誰もが一度は聞いたことのある曲でしょう。
今日は、「モルダウ」を聞きながらどうぞ。
川の流れの全体図は、チェコの地図上ですとこんな感じです。
チェコ国内しか流れていない川なのです。
そして南北にかなり蛇行して、全長430キロの長さです。
流れの始まりは、南ボヘミア地方のドイツとの国境付近のシュマバ国立公園内。
Pramen Vltavy(モルダウ川の源流)といわれている場所があります。
Kvilda(クヴィルダ)という町から南西方向へ約5.5キロほど行った所です。
森林の中にひっそりと湧き出る水は透明度があり、
徐々に幅を広くした流れがシュマバ国立公園内を流れていきます。
この付近は春・夏になると美しい花も咲き乱れ、サイクリングやハイキングがとても気持ちいい地域です。
そして自然の鹿にこんな風に遭遇することも。
その後この源流となる流れと、複数の流れはリプノ湖という人口湖にいったん注ぎます。
リプノ湖周辺は、ややリゾート化しており、ホテルや商業施設も立ち並びます。
チェコでは家族で楽しめれるレジャー地としても有名な場所です。
リプノ湖を流れ出た後、流れは北へ大きく方向転換します。
色々な町を通り、北へ流れていきます。
Rožmberk nad Vltavou
Český KrumlovやČeské Budějovice
途中Lužnice(ルジュニッツェ)川、Otava(オタヴァ)川、Sázava(サーザヴァ)川、 Berounka(ベロウンカ)川という支流が流れ込み、プラハではゆっくりとした流れの大河になります。
白鳥なども優雅に泳いでいます。
そして終点は、プラハより北へ約30キロほどいったMělník(メェルニーク)の町。
旧市街の丘の上から眺めると、こんなに分かりやすく合流地点が分かります。
ヴルタヴァ川とエルベ川(チェコ語ではラベ川)が合流し、
こうしてモルダウ川の長い旅は終わるのです。
地形的に条件のそろった場所でないとヨーロッパの昔の城砦は築けなかったといいます。
その一つの重要な点は、水のある所。
車や飛行機といった便利な移動手段のなかった時代には、水運は物流の上で最重要視したポイント。
特に交易のルートとして重要であったヨーロッパの臍であるチェコ。
必然的に水のある場所に、町が作られ、砦が築かれ、人々の生活は守られていたのです。
プラハやチェスキー・クルムロフといった重要な町がモルダウ川沿いに建設されていた理由も分かりますね。
昔の水運輸送の歴史などに興味のある方は、プラハ市内に博物館もあります。
この場所は中世には、税関として使用されていた場所です。
Podskalská celnice na Výtoni
住所:Rašínovo nábřeží 412, 128 00 Praha 2
(現在閉館中、2013年4月より再オープン予定。)
モルダウ川の旅の仕方は、最近チェコでは大ブームのカヌーやラフティングもいいかもしれません。
流れのある上流付近の南ボヘミア地方では、春・夏を中心にして大人気のレジャーです。
★今日もご訪問、有難うございます★
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千葉県に住んでいる自分としては川が南から北に流れるのも違和感がありますが(笑)海の無い国は川ってどうなっているんだろうと単純に思ってしまいます。
よく考えてみれば海のある国に向けて流れていくのですよね(^^
昨年プラハにオジャマした時にガイドでお世話になったカレル大学のH君は12歳の時にカヌーで留学して居付いてしまった(?)と言っていました。
歴史と音楽の国というイメージがありますが、スポーツも盛んなんですね☆
チェコでは、スポーツかなり盛んです。春・夏・秋はハイキング・トレッキング・サイクリング・ローラーブレード・水泳・カヌーやラフティング、皆キャンプ場でテントです。冬はスキー・クロスカントリーと、知られざるアウトドア天国です。私は日本での生活より、確実にスポーツする機会がチェコで増えましたよ♪