癒しの旅-国境の秘境シュマバ-2
2015年 07月 10日
さて、
癒しの旅-国境の秘境シュマバ-2
チェコの国境をまたいでドイツ側へ行って国立公園でヨーロッパオオヤマネコを見た後は、
チェコ側のシュマバへ戻ってきました。
やっぱチェコ側は物価も安いし、ビールがウマい~
しかし!物品・サービスの品質はやはりドイツ側の方が↑ですね。(ビールは別として)
陸続きの1線の国境を越えるだけで、これだけ違うかといつも思う。
その理由は、今日のブログ内容にあります。
ところで、今回は癒しの旅なので、宿もなるべく静かな森の中がいいなと思い、
こんなアルプスの山小屋のような所に泊まりました。
車の出入りが禁止されているので静かな環境・空気で癒しの旅向きです。
宿泊客は私達夫婦含め4人のみ・・・従業員数の方が多くてなんだか申し訳なかった。
そのかわいい山小屋ホテルの前に不思議な光景がありました。
スイスのチョコ、トブレローネみたいな形のコンクリートの塊。
鉄のフェンスと、狩猟用の見晴らし台のようなものも。
数キロ行けばもうドイツという立地です。
ということは・・・もしかして社会主義時代の国境跡?
「鉄のカーテン」と言われた西と東を分けた国境が生々しく、一部残されているのです。
トブレローネみたいな形のコンクリートの塊は亡命者が車で突破できないよう、
2重の鉄製フェンスは当時電流が流れており、
狩猟用の見晴らし台のようなものは亡命者を見張る監視台、
・・・だったのです。
いや~すごい所に泊まることになったもんだ。
展示パネルには当時のかなり生々しい写真も展示されているではありませんか。
お茶をしにでかけ、ご丁寧にチェコ側へ戻って来たんだとか(笑)。
笑い事ではありません、友人に会うのも必死だったんです。
宿のガイド並みに詳しいおじさんに色々話を聞くと、
当時の国境に張られたフェンスは国境とさらに数キロ内側と2重になっていて、
その間にはSUP(スップ)と呼ばれる人食い犬が飼育されていたんだとか。
多くの亡命者は射殺される前にこの人食い犬に殺されていったんだとか。
近くに住んでいたおじさんは夜中に森の中から悲鳴を聞いたこともあるんだとか。
おじさんの年齢は60代後半なので、話がリアルすぎて、怖いです。
その日の夜、ひっそりと静まりかえった山小屋ホテルの1室で、
隣の森から悲鳴が聞こえてくるんではないかと、
SUP(スップ)と呼ばれる人食い犬が吠える声が聞こえるんではないかと、
びくびくしながら眠りについたのでした。
そんな理由で現在でも国境一つ越えるだけで、大きな違いがあるのです。
そして封鎖されていたこの森は開発や発展が遅れ、現在の手付かずの美しい森が残され、
国立公園として指定される自然保護地区となっているのですね。
多くの事項が一つの理由で繋がっていきます。
癒しの旅が、学びの旅へと変化していっているような気が・・・
癒されたかったのに、脳が休まらない。
続く
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